旧友がくれた年賀状に使われていたラムちゃん。『うる星やつら』(C)高橋留美子/小学館 (C)Sammy
「どおしてオニはトラのパンツ、はいてんの~ッ?!」
節分にはちと早いが、豆まきのとき、お子さんからこんなことを問い詰められた方、いません?
「鬼は恐いから外なのッ!!」
おいおい…子供を恫喝(どうかつ)してどーする…アンタの方がよっぽどコワイわ…
それはともかく。鬼はわが国の昔話にワンサカ登場する。その背景には、ヤマト政権が唐代の中国から学んだ華夷思想(中華思想)がある。じぶんの国を中心に、周辺国や地域を「東夷」「南蛮」などと呼ぶ考え方だ。「鬼」とは、ヤマト政権側からみた列島先住民のことだ。
8世紀、ヤマト政権は「日本」という国号を称し、当時の中国をモデルに集権国家をめざした。そして唐のマネをして自らを”小中華”と位置づけようとした。古来より東アジアでは、方位や時刻、年を十二支で表した。東北の方角は「寅(とら)」の方位に当たる。鬼とトラを結び付ける発想も、自らの新天地とした奈良盆地を中央とし、周辺地域(主に東方)を征服対象にしていく膨張政策のなかで生まれた。「奈良」や「飛鳥」という漢字表記は明らかに当て字だ。とくに「ナラ」という言葉は朝鮮語で「国」そのものを意味する。
日本でもテレビ放映された韓国のファンタジー歴史劇『太王四神記(テワンサァシンギ)』に登場した古代朝鮮の檀君(タングン)神話を生んだ人々はトーテムとして熊を敬う一方、トラを”荒ぶる”存在として畏怖(いふ)していた。列島に渡来・移住してきたヤマト政権をつくった人々も、明らかにそういう思想を受け継いでいる。
「○○クンはトラのパンツと聞いてナニ連想する? 」昔、合コンの飲み会で真ん前にいたネーちゃんに質問された。
「そうだなあ、ラムちゃんのコスプレかなあ…」
「キャー! アタシにそういうかっこう、して欲しいんでしょ~。 ○○クンってエッチィ! 」とぬかしたネーちゃんは豹柄(ひょうがら)のボディコン(時代がわかる…)。アンタが言うか。どうみても元祖・肉食女子! 片や僕は草食男子のさきがけだった。
あれから何年経つだろう。アニマル柄を好む現代のネーちゃんは火の力を操る巫女(ムダン)のカジンか、虎族の末裔(まつえい)かも!?


