前足でボールをキープするコマイヌくん。ホンマかいな…
今やわが国では神社の参道の両サイドを守っているディフェンダーみたい。いろんなタイプがあるが、二匹で対になっておる。
今の漢字表記では「狛犬」と書かれることが多いけどもちろん当て字にすぎない。その証拠に、かつては「高麗犬」とか「胡摩犬」とか表記されていた。
もとをたどればルーツはアフリカのライオンだという。ワン!じゃなくガオーッ!なのだよ、コマイヌくんは。「百獣の王・ライオン」という気高いイメージが東洋に伝わる間にさまざまに姿を変え、日本に伝わる頃にはお隣り朝鮮半島の「犬に似た動物」にさせられてしまったわけだ。当時の日本人はきっと実物のライオンを見たことがなかったんだろう。いちばん身近な異国の、「犬に似た動物」という意味で「高麗犬(こまいぬ)」と名付けたんだろうか。「高麗(こま)」は朝鮮語で「コリョ」。わが国では「こうらい」とも発音する。「こうらい」というのは朝鮮半島で10世紀から14世紀にかけて存在した王朝名であり国号である。しかし、日本人は江戸時代ごろになっても、同時代に交流があった朝鮮国からの通信使の人々を「こまびと」と呼び、隣国を「こうらい」と呼んでいた。よほど「こうらい」という名称に思い入れがあってなじんでいたようだ。また現在、欧米では朝鮮を南北問わず「コリア」と呼ぶが、これもかつての「コリョ」という国号に由来している。
これまで「魔除け」や「墓守」の役目を担わされてきたコマイヌくん。人類共通の故郷もアフリカ大陸だという事実と考え合わせると面白い。一つの線でつながっているようだ。スフィンクスも、マーライオンも、シーサーも、唐獅子も、みんなみんな親戚さー。
こんなタイプもある。


